分譲マンションのここだけの話
個人別に支払うという鉄則は守られている。
ましてグループB、グループCに吹き寄せられても労働者がやってゆけるような社会的規模での職種と賃金の標準化などは、日本の経営者の念頭にはない。
『新時代の「日本的経営」』が「横断的労働市場の育成」の内容やプロセスについてなにも語らなかったのも当然であろう。
その育成はすぐれて、労働者のこれからの主体的な営みに委ねられている。
職場と労働はどう変わるか1個人間にひろがる賃金格差賃金体系の動向−労働省委託調査からここでは、いま修正を加えられつつある日本型能力主義の浸透する職場において労働者が引き受けなければならない負担の数々を、できるだけ具体的に描く。
その負担は多岐にわたるけれども、ひとまずは次の5点にまとめられよう。
これらは相互に密接に関係しており、どこから語りはじめてもよい。
しかし賃金のことから入ることにしよう。
労働省が94年冬に委託・実施した従業員規模1147人以上の大企業515社(有効回答数)調査の結果である。
この資料は包括的であるゆえに掲げたけれども、断片的には前でも類似の資料が折にふれて紹介されており、その語るところはすでにおなじみであろう。
年齢や勤続できまる賃金の部分を小さくする、昇給を少額または頭うちにする、昇給の決定に関する人事考課の役割を高めるーそうした賃金管理がいま実施されており、また今後いっそう強化されようとしている。
なお、この調査では企業側に回答を求める調査票にも、原則として「大卒ホワイトカラー正社員について」と注記されているので、企業は終身雇用と年功賃金の適用がもっとも顕著だったこの層を念頭において答えているものと思われる。
同調査はまた、企業に「現在支払われている賃金に見合うだけの貢献をしていないと思われる人の割合を年齢別に尋ねた」。
きつい言い方をすればそれは企業にとっての「ごくつぶし比率」の洗い出しにほかならないが、その結果について調査報告はこう述べている。
全体の平均でみると(該当する社員の割合は)25歳で20%、30歳で17.4%である。
その後年齢とともに割合は高くなり、55歳では6.4%となっている。
また賃金に見合うだけの貢献をしていないと思われる社員の割合が半数を超えると考える企業の割合は、45歳までは10%前後、50歳で18.1%とやや高くなり、55歳では24.5%と約4分の1を占めている。
この比率のかなり高いことの自覚が、およそ60歳という定年にいたる前からの賃金カーブをさまざまに分化させる賃金管理の拍車であることはいうまでもない。
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